Ahroun・Ahroun

アーロウン・アーロウン
ここは定期更新ゲームの関連サイトです。
現在の内容は【False Island】【精霊伝説】等。
何か思いついたものを適当に描いたり載せたりします。厨設定とか多いので駄目っぽい人はスルー推奨。
<< August 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
# スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | | category: - |
<< 【精霊日誌】第二十五日 | main | 【精霊日誌】第二十八日 >>
# 【精霊日誌】第二十七日
 『オッフェンレンツ紛争』

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
                    毒の性
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「いやあ、それにしても奇特な方がいたものですね。
 まさか精霊協会に属していながらすすんで戦争に行く人が居るなんて。」

コカトリス、と名乗った男は人好きのしそうな笑みを浮かべてそう言った。
手の中には丁寧に丸められた白い紙…雇用契約書だ。

「俺ァ元々そっち側の人間だからな。
 協会の精霊術だって…まァまだ浅いんで詳しいトコまではしらねえけど…
 だいたいが切った張ったするためのモンだろ?」

「…俺みたいなのが混ざってたって不思議はねえと思うがな。」
「ま、それもそうですね。(…正直どうでもいいけど)
 それはそれとして、此方としては貴重な人員が確保できて何よりです。
 レンツの術師は少ないとはいえ、複数を一度に相手するには骨が折れますから。」

「約束事と金の払いさえ守ってくれたら仕事はするさ。
 こっちも此処暫く精霊兵の相手ばっかで戦場が恋しくなってたトコだ。」


テーブルにころりと用紙を転がす。
契約金や成功時における情報等の報酬、それと
“自分の参加は可能な限り精霊協会には内密に”そんな約束の文章がそこには書かれていた。
オッフェンレンツは精霊協会との繋がりが強い地。
出来るだけ心象は悪くしないようにとの考えからだ。


「…しかし何だ、オッフェンレンツてのは殆ど没落寸前なンだろ?
 酔狂だねェ、隣国ならワザワザ悪目立ちの悪魔役になって戦争吹っかけなくても
 煮えた腹は美味い飯食って上等の女でも抱いて待ってりゃいいと思うんだが。」

「…は?」
「いや、だから御貴族様なら金でも詰んでよ。
 女の3〜4人も連れ込めば男なら暫く気も紛れるだろ?俺ならそうす

「わーーーーーーーーーーアアアアアア!!!!ワアアアアアアアアア!!!」

「?!」

このクソゴリラ!!!

「クソゴリラ?!」
「あーあーあー止めてくれませんかねそういうのほんと嫌いなんですよねえええ!!
 “快楽ズブズブ脳みそ腐ったプリンみたいにデロンデロンで僕幸せー”とか
 脳細胞ちゃんと生きてるんですかアナタ?」

「そこまで言うか?!」

「僕の半径5m以内に近づいたら協会にバラす!!」

「おいそりゃ契約違反だろ!っつーかこの位置5mも無いんだけど?!」
「そのうち僕が世界の法になるんだからいいんですよこのくらい!
 ああ!清廉潔癖な傭兵探知装置があればいいのに!」







「追い出されちまった。
 …ほんとに大丈夫かこの戦。」






―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
                    22:35
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

そこに居たのは碌々訓練も受けていないような農民兵ばかりだった。
話に聞いていなかったわけじゃない。これはただそこに居るものを蹂躙するだけの作業、そう、作業とまだ年若い男は言った。
庭を美しくする為の前段階。整地。方々に生えた草を引き抜きその土をひっくり返して、それから美しく調和されたものを植えるのだと。
そしてそれはその通りだった。
遠くから怒号が聞こえる。領内を通る主要な街道は今頃血に染まっているだろう。
ただそこにある黒い鉛の群れが人を塵芥の様にひき潰して行く。
コカトリスと名乗る男の術…機工兵を避け、道から外れた手薄な場所へと自然に移っていた。
傭兵の男は“そういった空気”に餓えていた。有体にいえば戦争の匂いという奴だ。
だけれど男は少し物足りなくも感じていた。
確かに此処には恐れと殺気がないまぜになった目があって、空気が怒りに満ちていた。
けれども、神経をすり減らす様なトゲがない。此方の命を詰む非常さが無い。

勝ち戦。これは勝ち戦だった。
ただ無慈悲だけがこの地を埋め尽くしていた。


逃げる者は追っていない、ただの農民が領外に逃げるなら然程問題もない。
騎士や兵士ならともかく、こんな農民ばかりの即席兵など。
男は人を殺す。けれど殺しを特別好んでいるわけでもなかった。
他から見ればそう違いはない事だったが。

わあっと声が上がり、まともに手入れもされていないような剣を一振り振りかざして若い男が茂みから飛び出してきた。
粗末な革当てを身につけ、足元に至っては薄いズボンと泥だらけの布靴だ。




「…。」



長柄を重みに任せ反転させると、耳障りな音と共に剣が弾けた。
指を折ったのだろうその若い男が、喉から搾り出すような呻き声で蹲る。
向かってくるなら、そいつは敵だ。それが王だろうと、兵だろうと、農民だろうと。

黒い刀身が僅かな風切音と共に振り下ろされる。
しかしそれは鈍い音を立てて遮られた。



「お前ここで何をしている?」


「何故、オッフェンレンツの民を殺めているのかと聞いている!」

一対の短槍を手に持つ姿。
その表情は、驚きより先に「何故?」が浮かんでいた。
ほんの数刻…奇妙な沈黙が流れる。



「傭兵が戦場に居ちゃいけない道理は無いぜ。お前こそなんでこんなトコにいるんだ。」
「畜産支援と貴重な素材のために来ていたんだよ!大分前から!
 お前こそ…まさかあちらに付いてるなんて!」
「…そりゃ知らなかった。
 まあ、御前さんのプライベートだから俺がとやかく言うつもりは無いがな。
  …俺もプライベートって奴だ、後は判るな?」

ギリ、と肌の軋む音が聞こえてくるようだ。
槍を握る力が強くなり、それと同時にその視線も険しいものへ変わっていく。
ふと目を逸らせば先の農民兵が細い悲鳴を上げながら逃げ出していた。


「…傭兵の性など判ってたまるものか。恩ある土地で血を流させるわけにはいかない。
 ここから先へは進ません、腱を切ってでも止めるからな!」
「恩ある土地、な。御前さんにゃ悪いが、俺が此処で依頼の金を持ち逃げしたとしてどうともならねえよ。ヤークトヴァルトはもう兵を揃えている。術師も居る。燎原の火だよ、バラー。もう草と火は分けられねえ。火が潰えるか、草が丸焼けになるか、だ。」
「俺は御前とは刃を交えたくねえんだ、仮にも同じパーティだ。俺は別の所から行く。
 止めたいなら好きにしてもいいが、ただほんの少し時間を引き延ばして俺のメンツを潰すくらいにしかならねえぞ。」

パッとどこかで火の手が上がる。戦火に呼ばれてか、戦場のディーナ・シーが集まり始めた。
ディーナ・シーは無邪気に弱いシー達を狩っていく。まるで自分達も戦争をしているかのように。
対峙する人の間を渡り、赤く赤く染め上げていく。


「…この馬鹿ランディ。そんなこと、ここまでの道中振り返れば解ってるよ…!
 この国はもう駄目かもしれない、解ってる。
 だけど…お前言ったよな、"自分の手に負えん助けをやろうとしてくれるな"って
 だから私は――ここでお前をはっ倒してお前が殺すはずだった人々とお前自身を助ける!」

「それが"自分の手に負えん助け"だってわかんねえか?
 御前さんの大事なお友達やらを領外へ逃がす方が先だろが!」
「…そりゃ考えたさ、だが彼はオッフェンレンツ家に仕える者
 部外者が口を挟む事は出来ないし彼自身逃げることは望んでない。」


「じゃァ御前だけでもとっとと…

「それに!私はお前が心配だ!」



「……。」
「試しに聞くがよ、俺の何が心配だっていうんだ。」

「お前にここで死なれて欲しくない、それだけさ。
 傭兵・冒険者に何を言ってるんだと"お前らは"言うがね…」
「それが本望だろうがなんだろうが黙って行かせるほど私は寛大じゃないし、
 慣れたくないんだよ!」

我侭だらけの言葉、お人好しも良いところだ。この現状を見て尚俺すら助けようとする。
底抜けに甘ちゃんで、しかしそれがバラー“らしい”とどこか納得できるような。
呆れて溜息が出て、さらに通り越して笑えてくる程に。










「御前もたいがい難儀な性格だよなあ?」

そういって一歩進む。



「なにそれ、話し合いに応じてくれるの?」

そういって一歩下がる。



「いんや、御前さんをぶん殴って気絶させて非戦闘員として領外へ放り出す事にした。」

「…へええ、私もお前をそうしてやろうかと。初めて気が合ったな?」



そう言うや否や、二人はほぼ同時に飛び出していた。



| comments(0) | - | 22:16 | category: 日記 |
# スポンサーサイト
| - | - | 22:16 | category: - |
コメント
コメントする









Information
  • 現行
  • 精霊:Eno.255 ランディ
  • 終了
  • 偽島2期:Eno.716 グリス・キアロ
  • 偽島3期:Eno.159 グリス・キアロ
  • 六命表:Eno.271 イコン
  • 六命裏:Eno.262 キト
  •  
  • PL:sen
  • 変態ですが何ら問題は(ry
  • PCレンタルは基本OKです
  • 偽島関連ならリンクもOK
  • 突撃メセ&フェバは欲しい(←
  • 基本自由でも設定捏造だけは勘弁!
Selected Entry
Categories
Comments
Mobile
qrcode
web拍手
Profile
Search this site
Sponsored Links